無知な自分から始まった、他人までをも巻き込んだ借金
簡単な自己紹介
現在39歳自営業既婚者の女です。
20代の頃、たった数か月で20万円近くの思いもよらない借金を背負ってしまったお話です。
夜のお仕事を始めた20代の頃
当時、真面目で平凡な20代の私は、日中販売業の接客業をしていました。
毎日駅からバスで通勤していたので、ちょうど帰宅時のバスを降りると、夜の仕事の女性が大勢歩いて居ました。
ドレスを着てハイヒールを履いた綺麗な女性達に毎日見とれていました。
ある日私はその女性達のお店を知りたく、後ろからこっそりついていきました。
すると高級ラウンジと書いた夜のお店でした。
その世界に憧れのあった私は、すぐに看板の電話番号を控え、その日に面接希望の連絡を入れました。
早速翌日面接に行き、その日に体験入店することになりました。
その日、初めて席に着いたお客様が私の事を気に入ってくださり、ここで働くのであれば通ってあげると言ってくれました。
電話番号を交換したりと、楽しい時間を過ごしました。
すっかり場に馴染んだ私は、翌日から週3日働くことになりました。
体験入店の日に番号を交換したお客様に早速連絡をし、そのことを伝えたところ、本入店初日に早速来店してくださり、それからというもの私の出勤日週3日は全て来店して下さり、オープンからラストまで居てくれました。
数か月たったある日、いつもの様にそのお客様と会話を楽しんでいると、別の席から指名が入りました。
見たこともないお客様でしたが、どこかの社長のようで、数名の部下の方を連れて来店していました。
緊張しながらも席に着き、私もそのお客様が好みのタイプでしたので、盛り上がってしまい、携帯番号も交換し、席を離れる際には「俺の女になれ」と言われました。
彼氏もいなかった私は、少しその気になってしまい、浮かれていました。
その日の退勤後に早速そのお客様から連絡があり、返事を求められました。
今でしたらとても考えられませんし、そんな初対面で俺の女になれなんて言う方に見向きもしませんが、当時無知で馬鹿な私は交際を喜んで受けてしまいました。
交際相手のツケを肩代わり
ここからが借金の始まりでした。
交際相手は私の出勤日には必ず毎回お店に数人で来店し、そのほとんどをツケで飲んでいました。
お店側も私の彼氏ということで、優遇してくれていました。
仕事が忙しくお店以外では会ったことも無く、1カ月が経過しました。
お店のツケなどの締め日もあり、彼にそのことを伝えて支払いを催促する様に言われました。
しかし、まとめてそのうち払うから先にお前が払っとけと言われました。
オレオレ系の彼に惹かれていた私は、それ以上言わずに、お店にも言えずに困っていました。
お店側に事情を言えないという事は、私が立て替えするしかありません。
この時点で私がお店に立て替えなければならない金額は25万円程ありました。
週3日のバイト代だけではツケの支払いは足りず、困った私は、私が体験入店の時から来てくれている唯一のお客様にお金を借りてしまいました。
申し訳ないと思いながらも、その時足りなかった分の5万円を借りてしまいました。
そのこともあり、とりあえず初月の彼氏のツケは完済しました。
翌月も彼氏は週3日お店に通い、毎回ツケなので、私の頭の中は常に来月のツケをどうやって払おうかということばかりでした。
お店で会えば彼氏の甘いマスクにぞっこんな私は、別れを口に出すこともせず、ただただ繰り返しの日々を過ごしていました。
またその月のツケの締め日になり、その月は30万円程に跳ね上がっていました。
また馬鹿な私は、唯一のお客様に足りないを借りてしまいました。
この時は10万です。
先月と合わせて15万円です。
お客様は返済期限は無期限でいいからねと言って下さり、理由は聞かれませんが、理由が理由なので申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
彼氏の方は全く払う気はないようで一切そのことには触れません。
それどころか、毎週必ず3日来店します。
怖くなってしまった私は、お店を辞めてしまえば、どうせ外でも会っていないのだから別れられて、これ以上借金もしなくて済むと思いましたが、常にお店には彼氏のツケがあり、自分のお店から頂く給料で、遅れて払っていたので、貯金も無かった私はお店を辞める事が出来ませんでした。
翌月また30万円のツケを残したまま、ある日を境にお店には来なくなりました。
連絡をしてお店に来たら、また私の立て替えが増えてしまうので連絡はしませんでした。
そして最後に残っていたツケはまた30万円でした。
また唯一のお客様に5万円借りてしまい、3カ月で常連のお客様から20万円を借金してしまいました。
彼氏はそれ以降音信不通でお店にも来店していないので、それ以降はツケはありませんでした。
ホッとしたと同時に申し訳ない気持ちを持つ
2か月たった頃に突然彼氏からメールが来ました。
「元気?実は出張で数か月そっちに行っていたけど、地元に帰って来たから、もうそっちに行くことは無いから元気で。」
…とのメールでした。
怒りも悲しみも無く、全てが終わったことにほっとしました。
もうツケを払うことも無くなった私は常連のお客様に1か月分の給料で、借りていた20万円をすぐに返しました。
本当に自分が馬鹿だった事、唯一のお客様を騙してしまい申し訳なかったこと、全て反省しました。